遺産額 2億円
相続人 妻、子(長男、次男、三男)3人
■ 今まで(法定相続分課税方式)
遺産に関る基礎控除:【5000万円+1000万円×法定相続人数】
5000万円+1000万円×4人=9000万円
相続税の総額:【(遺産額-基礎控除)×法定相続率×税率-控除額】
妻:(2億円-9000万円)×1/2=5500万円
5500万円×30%-700万円=950万円
子:(2億円-9000万万円)×1/6=約1833万円
約1833万円×15%-50万円=約225万円×3人=約675万円
合計:950万円+約675万円=約1625万円
■ 相続税改正後(遺産取得課税形式)
遺産に関る基礎控除:
【(5000万万円+1000万円×法定相続人数)÷法定相続人数】
(5000万円+1000万円×4人)÷4人=2250万円
個々の相続税額:【(受け取る遺産額-基礎控除)×税率-控除額】
各取得分の金額 |
税率 |
控除額 |
1000万円以下 |
10% |
- |
1000万円超から3000万円以下 |
15% |
50万円 |
3000万円超から5000万円以下 |
20% |
200万円 |
5000万円超から1億円以下 |
30% |
700万円 |
1億円超から3億円以下 |
40% |
1700万円 |
3億円超 |
50% |
4700万円 |
ex1.妻:1億4000万円、子:2000万円ずつ 相続した場合
(法定相続分課税方式の場合)
妻の相続税
1625万円×1億4000万円/2億円=1137万5000円
(配偶者控除) → 0円
子の相続税
1625万円×2000万円/2億円=162万5000円
162万5000円×3人=487万5000円
(遺産取得課税形式の場合)
妻の相続税
1億4000万円-2250万円=1億1750万円
1億1750万円×40%-1700万円=3000万円
(配偶者控除) → 0円
子の相続税
2000万円-2250万円=0円
ex2.妻:5000万円、長男:1億1000万円、
次男、三男:2000万円ずつ 相続した場合
(法定相続分課税方式の場合)
妻の相続税
1625万万円×5000万円/2億円=406万2500円
(配偶者控除) → 0円
長男の相続税
1625万円×1億1000万円/2億円=893万7500万円
次男、三男の相続税
1625万円×2000万円/2億円=162万5000円
162万5000円×2人=325万円
(遺産取得課税形式の場合)
妻の相続税
5000万円-2250万円=2750万円
2750万円×15%-50万円=362万5000円
(配偶者控除) → 0円
長男の相続税
1億1000万円-2250万円=8750万円
8750万円×30%-700万円=1925万円
次男、三男の相続税
2000万円-2250万円=0円
■ 結論
法定相続分課税方式 | 遺産取得課税方式 |
長男の相続税:約894万円 | 長男の相続税:1925万円 |
次男、三男の相続税:162.5万円 | 次男、三男の相続税:0円 |
合計 1219万円 | 合計 1925万円!? |
※現時点(2008年10月末)では、必ず遺産取得課税方式に改正されると決まっていませんが、
法改正は必ず行われます。