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不動産運用/対策・運用コラム/贈与税について

贈与税について

◆ 贈与税がかかる場合


  贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。会社など法人から財産を

 もらったときは贈与税はかかりませんが、所得税がかかることになっています。

  又、次のような場合は贈与を受けたとみなされて贈与税がかかることになっています。


  ・債務の免除などにより利益を受けた場合

  ・自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合

   (但し、死亡した人が自分を被保険者として保険料を負担していた

   生命保険金を受け取った場合は、贈与税でなく相続税の対象となります。)


  次に贈与税の課税方法ついてですが、「暦年課税」と「相続時精算課税」の

 2つがあり、一定の要件に該当する場合に「相続時精算課税」を選択することが

 できます。


 1.暦年課税

   贈与税は一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の

  合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。

   したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税は

  かかりません。(この場合、贈与税の申告は不要です。)

   また、110万円を超える財産をもらったときであっても、夫婦の間で居住用の

  不動産又は居住用の不動産を取得するための金銭の贈与を受けて配偶者控除を

  受ける場合には贈与税がかからないことがあります。 

   なお、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下でも贈与税がかかる

  場合があります。それは、贈与を受けた年の前年以前4年以内に父母等から

  住宅取得資金等の贈与の特例(暦年課税:平成17年12月31日までの贈与に

  適用がありました。)の適用を受けていた場合です。


 2.相続時精算課税

   「相続時精算課税」を選択した贈与者ごとにその年の1月1日から12月31日までの

  1年間に贈与を受けた財産の価額の合計金額から2,500万円の特別控除額を控除した

  残額に対して贈与税がかかります。

  (この特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出する場合のみ控除することが

  できます。また、前年以前にこの特別控除の適用を受けた金額がある場合には、

  2,500万円からその金額を控除した残額がその年の特別控除限度額となります。)

   なお、平成21年12月31日までに、住宅取得等資金の贈与を受けた場合には、

  2,500万円の特別控除額のほかに1,000万円までの住宅資金特別控除額を

  控除することができます。(住宅取得等資金の贈与の特例)

   また、平成20年12月31日までに、特定同族株式等の贈与を受けた場合には

  2,500万円の特別控除額のほかに500万円までの特定同族株式等特別控除額を

  控除することができます。(特定同族株式等の贈与の特例)


◆ 贈与税がかからない場合


  贈与税は、贈与を受けたすべての財産に対して課税することを原則としていますが、

 その財産の性質や贈与の目的などからみて次に掲げる財産については、贈与税が

 課税されないことになっています。


 (1)  法人からの贈与により取得した財産

    贈与税は個人から財産をもらった場合にかかる税金であり、

   法人から財産をもらった場合には贈与税ではなく所得税がかかります。


 (2)  夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者の間で

   生活費や教育費に充てるため取得した財産

    ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、

   また、教育費とは、学費や教材費、文具費などに充てるための費用をいいます。

    しかし、この非課税となるのは、生活費や教育費として必要な都度

   直接これらに充てるためのものに限られます。

    したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、

   それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には

   贈与税が課税されることになります。


 (3)  宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う者が取得した財産で、

   その公益を目的とする事業に使われることが確実なもの


 (4)  奨学金の支給を目的とする特定公益信託や財務大臣の指定した

   特定公益信託からを取得した場合で一定の要件に当てはまるもの


 (5)  地方公共団体の条例によって、精神や身体に障害のある人

   又はその人を扶養する人が心身障害者共済制度に基づいて支給される

   給付金を受ける権利を取得した場合

    また、国内に居住する特別障害者が特別障害者扶養信託契約に

   基づいて信託受益権の贈与を受けた場合

    その信託の際に「障害者非課税信託申告書」を信託会社の営業所を

   経由して特別障害者の納税地の所轄税務署長に提出することにより、

   信託受益権の価額(信託財産の価額)のうち、6,000万円までの

   金額については贈与税が課税されません。


 (6)  公職選挙法の適用を受ける選挙の候補者が、選挙運動のために

   金品を取得した場合この場合

    公職選挙法の規定により報告がされているものに限られます。


 (7)  個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞などの

   ための金品で、社会通念上相当と認められるもの


 (8)  相続や遺贈により財産を取得した人が、相続があった年に

   被相続人から贈与された財産

    この場合は、贈与税の課税対象とはしないで、相続税の課税対象として

   相続財産に加算することになっています。


  しかし、相続のあった年の贈与であっても、例外として被相続人の配偶者で、

 贈与税の配偶者控除の適用要件を充たす者が、その対象となる居住用不動産などの

 贈与を受けている場合には、その控除されることになる金額(最高2,000万円が限度と

 なります。)に相当する部分について、相続税の申告書に所定の記載及び書類の添付を

 することにより、相続財産に加算せずに贈与税の対象とすることができます。

 (平成20年5月1日現在の情報です。)


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